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牛玉所大権現と白玉文殊菩薩

牛玉所大権現と白玉文殊菩薩

白玉文殊菩薩(はくぎょくもんじゅぼさつ)

白玉文殊菩薩

白玉文殊菩薩

 この仏さまは平成22年の牛玉所殿大修復を機に、中国普陀山より奉迎された、白翡翠(しろひすい)製としては国内で最大級の文殊菩薩です。文殊菩薩は智恵の仏さまとして試験合格、学業成就、智恵堅固のご利益は有名ですが、白翡翠も同様に智恵の力を授かる事が出来る宝石として知られています。文殊菩薩はサンスクリット語でマンジュシュリーと呼ばれ、南インドで実在した人物で、智恵に優れた修行僧でした。この後経典に取り入れられると、文殊師利菩薩として崇められるようになり、普賢菩薩とともに釈迦如来の脇侍としてよくまつられています。
 一獅子に乗る姿が一般的であり、獅子は百獣の王で文殊菩薩の智慧が秀抜であることを表しています。

 牛玉所殿本殿には、奥殿にまつられる本尊の牛玉所大権現が秘仏の為、前立の牛玉所大権現(御影は本尊と同じ)がまつられています。 当山では元来密教の明王である五大明王を、神仏習合の姿(権現)の姿、牛玉所大権現(ごおうしょだいごんげん)として崇めています。
 五大明王とは中央より不動明王・降三世明王(東)・軍荼利明王(南)・大威徳明王(西)・金剛夜叉明王(北)と並ぶ如来の使者の事を言います。

前立 牛玉所大権現

前立 牛玉所大権現

不動明王(ふどうみょうおう)

西大寺に贈られた南海観音増

西大寺に贈られた南海観音増

 梵名アチャラナータは「動かない守護者、無不動、不動使者」を意味します。また、アチャラナータは古代インドのシヴァ神の異名でもあります。また、この不動明王はもっとも威力があり、興徳も大きい明王で、大日如来の命令でこの世の悪を断ちます。また、悪を罰するだけでなく、修行する者を護る仏でもあります。
 姿は、莎髻と呼ばれる巻髪で、右目を見開き、左眼を半眼に閉じる天地眼で、下歯で上唇の端を噛むみ右手には剣を持ち、左手には羂索を持ち、火炎光背を背負っています。この明王は、単独でもまつられる他、脇侍として、矜羯童子・制多迦童子の二童子のほか、眷属として八大童子を従えるものがあります。

降三世明王(ごうざんぜみょうおう)

 インドのシヴァ神が起源とされている仏です。阿閃如来の命を受け、五大明王で東方に位置する不動明王に次いで格の高い明王です。三つの世界(現在・過去・未来の三世)と貪=むさぼり・瞋=怒り・痴=無知の三毒(煩悩)を降伏する(抑え沈める)仏なので降三世といいます。
 姿は三面八臂で、左足で仏教の教えに従わない大自在天(シヴァ神)、と右足でその妻の烏摩妃を踏みつけています

降三世明王

降三世明王

軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)

軍荼利明王

軍荼利明王

 梵名のクンダとは「水器、瓶」、リーは「止める」の意味でサンスクリット語では「とぐろを巻くもの」の意。瓶は不老不死の霊薬とされる甘露を入れる器であって、甘露軍荼利とよばれています。軍荼利明王は宝生如来の命令を受け、様々な障害を取り除いてくれると言われています。
 姿は、顔に三つの眼があり、腕が八本の一面三眼八臂像で中心の二本の腕は胸のあたりで交差します。体に巻きつけている蛇が特徴です。

大威徳明王(だいいとくみょうおう)

 梵名のヤマーンタカとは「死の神ヤマを倒すもの」という意味。阿弥陀如来の命を受け顕れた明王です。
チベットの伝説では、悪鬼と化した修行僧を折伏するために文殊菩薩が変化したとも言われています。これによると昔、ある修行僧が悟りを開く直前に盗賊達に襲われ、共にいたスイギュウともども首を刎ねられて殺された。 悟りの境地に至る直前にその望みを絶たれた修行僧の怒りは凄まじく、そばに落ちていたスイギュウの首を拾って自分の胴体に繋げ、盗賊達を皆殺しにした。彼はそれだけでは飽き足らず、ついに関係のない人々をも無差別に殺す悪鬼・死神に成り果ててしまった。これに困った人々は文殊菩薩に助けを求めた。文殊菩薩はその悪鬼と同じような牛面で、しかも悪鬼以上の武器をもった姿に変化して戦い、ついに悪鬼を倒した。この姿が大威徳明王なのだといわれています。
 姿は6つの顔は六道(地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天上界)をくまなく見渡す役目を表現したもので、6つの腕は矛や長剣等の武器を把持して法を守護し、6本の足は六波羅蜜(布施、自戒、忍辱、精進、禅定、智慧)を怠らず歩み続ける決意を表していると言われています。

大威徳明王

大威徳明王

金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)

金剛夜叉明王

金剛夜叉明王

 梵名のヴァジュラヤクシャとは「金剛杵の威力をもつ夜叉」という意味。不空成就如来の命を受け顕れた明王で、過去・現在・未来の悪と欲を呑み付くし、取り除きます。
 姿は、三つの顔をもち、六本の腕をもつ三面六臂で、正面の顔には左右の眼を二段に四つあり額の所に一つある五眼です。他の顔にも三つの眼があります。