中国観音霊場

中国観音霊場一覧

西大寺は中国観音霊場の第一番札所です

中国観音霊場一覧

1・西大寺 2・餘慶寺 3・正楽寺 岡山(特)・誕生寺 4・木山寺
5・法界院 6・蓮台寺 7・円通寺 8・明王院 9・浄土寺 広島
(特)・西國寺 10・千光寺 11・向上寺 12・佛通寺 13・三瀧寺
14・大聖院 山口 (特)・般若寺 15・漢陽寺 16・洞春寺 17・龍蔵寺
18・宗隣寺 19・功山寺 20・大照院 21・観音院 22・多陀寺
23・神門寺 24・禅定寺 25・鰐淵寺 26・一畑寺 27・霊樹寺
28・清水寺 29・大山寺 30・長谷寺 31・三佛寺 32・観音院
33・大雲院

巡拝のご案内等は中国観音霊場公式サイトへどうぞ。

みほとけの めぐみもふかきあしだがわ ぐぜいのふねや とうとかるらん

我が国の観音巡拝の起因は、奈良時代に大和長谷寺の徳道上人が、観音信仰の功徳を人々に勧めたのが始まりであった。

その後、素朴な観音信仰は津々浦々に広がり、化学万能の現在になお、その信仰は息づいているが、中国地方に跨る遠大な観音霊場が誕生し、その第一番札所となった西大寺は、 本尊縁起が奇しくも大和の長谷観音に因縁することに無量のよろこびがみちている。 本尊に安置する千手観音の霊異について溯ると、藤原皆足(ふじわらのみなたる)姫はことに観音信仰に篤く、持仏堂に千手観音を安置し、自ら念持仏に崇めることを懇願していた。

あるとき、瑞顔の仏師が姫の館を訪れ、一夜の仮泊を求めてきた。皆足姫は多年の願いをこの仏師に語り、尊像の造仏を依頼した。皆足姫の願いを聞いた仏師は、仏像が完成するまでに決して見に来てはならないといい、一室に籠もり彫刻をはじめた。 数日の後、部屋から話し声が聞こえるので、不思議に思った姫は部屋をのぞき見すると、それは仏師と仏像の問答の声であった。この時、仏師は皆足姫が約束を違えたことを怒り、戸外に走り出ようとしたのをとどめた姫が、「御身はいづこの人か」と尋ねた。仏師は「我は生所もなく、大和長谷という所に、仮の住まいがある。」と答えて姿を消した。

皆足姫は、仏師が長谷観音の化身であったことを知り、奈良の長谷寺にお参りに行こうと、千手観音を船に乗せ、周防の国を旅立った。都に上る途中、備前の金岡庄に船をとめ、夫の仕官する国府に赴きしばらく逗留していたが、どうしたことか船は微動だにせず、やむなく仏像を陸地に移すと、船は軽やかに走り出した。 皆足姫は尊像の妙縁に感悟し、草案を開基して祀ったのが西大寺の起こりで、のち安隆上人が堂舎を興し、修正会(会陽)の本尊と崇め、多くの霊験が顕現されてきたが、時代の変転に遭遇したこの霊像を堂内に納め、普く人々に慈悲無辺の功徳が授けられた。

こうした観音菩薩の影向の聖地を巡る中国霊場は、ともに稀有の尊像を祀り、霊験あらたかな功徳にひたりながら巡拝する、旅情ゆたかな信仰の旅ともいえる。